電気のこと……

今回のことで、原子力発電に関しては、今後の電力を任せられないということになるのではないかと思います。もともと少なくとも現状では、CO2を出さない、ということへの評価のみが一人歩きしている感があり、その部分で、もっと大きな危険性や一種の化石燃料であり、再生可能エネルギーとはいえない、といったマイナス部分を覆い隠して推進されようとしていたと思います。

自分自身の意識としては、原子力発電には反対と考えていましたし、今もそう思っています。

ただ、実際、今回のことで、電力の供給に大きな問題が起きています。以前知った知識では、原子力発電は簡単に稼働したり、稼働を止めたりができないため、何か起こった場合に備えて、付近に同程度の電力をまかなえる火力発電所をつくることになっているとされていました。その火力発電所にも大きな被害があったというのが、現在の問題に直結しているのかもしれません。

なんで、急にこんなことを書き始めたかというと、今日の新聞に、復興のためには、石炭火力を中心とした発電を増やすべきだという意見を読んだからです。その意見にもありましたが、確かに現在の再生可能エネルギー(太陽光・風力など)の状況では、すぐに原子力に代わるだけの発電量を安定供給することは難しい気はします。

つまり……原子力=危険、火力=CO2の増大、再生可能エネルギー=供給の不安定、と考えると、八方ふさがりに近い状態になってしまうと考えられるのです。

今、電気は生活のすべての側面に関わっているといってよいかと思います。最近、市から「停電の影響で水不足になっています。節水にご協力ください」というアナウンスが流れます。水も、電気を使って家に運ばれています。電車は、公共交通機関です。計画停電は産業や経済活動にも、大きな影響をあたえるといわれています。

発電のためにどの方法を選択(くり返しになりますが、個人的には原子力はNO!です)し、また電気をどのように利用していくのか……。簡単には答えが出ない問題だと思いますが、自分の問題として考えていかないといけないかと思います。

ちなみに、オール電化の方の停電は相当なご苦労だと思います。オール電化はCO2を出さないと宣伝されていましたが、それは、家庭レベルでのこと。たとえば、太陽光発電などの自家発電ですべてをまかなえば、確かにCO2を出しませんが、供給される電力を使う以上は、火力発電や原子力発電のお世話になっていることを、これまた覆い隠して宣伝されていたと思います。